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映画記事詳細

完成報告&ヒット祈願!日中共同製作・映画「空海」ジャパンプレミア実施

完成報告&ヒット祈願!日中共同製作・映画「空海」ジャパンプレミア実施
<左から、夢枕獏さん、火野正平さん、松坂慶子さん、染谷将太さん、
阿部寛さん、チャン・ロンロンさん、チェン・カイコー監督>

世界的巨匠のチェン・カイコー監督の最新作で、夢枕獏氏の小説「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」を原作に、天才僧侶・空海が遣唐使として中国に渡った若き日の姿を描く、日中合作映画「空海-KU-KAI- 美しき王妃の謎」が2月24日より公開となります。
この度、本作の完成を記念し、1月15日に空海(法号・遍照金剛)が開祖である高野山真言宗の総本山金剛峯寺・東京別院にて映画の完成を報告するとともに大ヒット祈願を実施。主演の染谷将太さんを始め、チャン・ロンロンさん、松坂慶子さん、火野正平さん、阿部 寛さん、チェン・カイコー監督、夢枕獏さんが本殿・遍照殿にて本作の完成を報告すると共に、大ヒットを目指しご祈祷を受けました。その後、場所をTOHOシネマズ 六本木ヒルズに移動しレッドカーペットフォトセッション及びジャパンプレミア舞台挨拶を執り行いました。
壮大なスケールで描かれた本作にふさわしい、盛大な内容となった本イベントの模様を詳しくレポートします。

<左から、夢枕獏さん、火野正平さん、松坂慶子さん、染谷将太さん、阿部寛さん、チャン・ロンロンさん、チェン・カイコー監督>


Q:完成報告と大ヒット祈願のご感想をお聞かせください

染谷将太さん(僧侶・空海役):
まさかこういう形で大ヒット祈願をできるとは思っていなかったので嬉しいですし光栄です。お焚き上げは初めての経験なので興奮して鳥肌が立っています。

阿部 寛さん(遣唐使・阿倍仲麻呂役):
この場所に来られ、皆さんとご一緒できたことが嬉しいです。

火野正平さん(空海の師父・大師役):
(染谷さんと阿部さんのコメントと)同じです。こういう取材はスキャンダル以来で久しぶりです。

松坂慶子さん(阿倍仲麻呂の側室・白玲役):
火野さんは大変徳の高いお坊さんを演じられていたのですが、その演技力が本当にすごいです。こうして弘法大師様を前にして、改めて「染谷さんは空海さんの若い時を演じられたのだなぁ」と実感しました。このように大ヒット祈願を皆さんとでき、改めて空海さんの偉大さを感じました。この映画が清められ、守られている心持ちがしてとても嬉しいです。

Q:染谷さんと阿部さんは時間軸が異なるため共演シーンはありませんが、完成作をご覧になっていかがでしょうか?

染谷さん:
本作は阿倍仲麻呂の目を通して、物語の重要な感情面を描いています。阿倍仲麻呂の見ている出来事、そして人間ドラマや愛といった物語の根源が、阿部(寛)さんの瞳から語られているのでとても感動しました。

阿部さん:
(染谷さんと撮影で)ご一緒することはありませんでしたが、完成作を観て、染谷さんがこの作品を気持ちよく引っ張ってくれている印象を受けました。また、空海をこの若さで演じられる姿を現場で見ていて頼もしく思いました。素晴らしかったです!

Q:本作は幻想・幻術シーンを含む内容ですが、もしもご自身が妖術を使えるとしたら何を行いたいですか?

染谷さん:
幻術が使えると悩み事が増えそうですし、幻術を使えるようにはなりたくないです。平和でいたいです(笑)。

阿部さん:
(染谷さんと)同じです! 自分は役者の仕事をしていますが、毎回キャラクターを変えている点は幻術と似たようなところがあると思います。それをできるだけ持続させるという仕事ですから、自分はそれで充分です。

火野さん:
使いたいです。まず透明人間になって、女風呂に入りたいです(笑)。

松坂さん:
「どこでもドア」のように、どこにでも行けるのであれば万里の長城に立ってみるのもいいですね。思いついたところにパッと行ける、夢のような幻術が使えたらいいですよね。

Q:中国ロケのご感想をお願いします。

染谷さん:
長安のセットは、東京ドーム8個分あったそうです。6年前に何万本もの木が植えられ、6年かけて木が大きくなり、建物もハリボテではなくしっかりとした建築物でした。そこに、あの時代の長安の町が広がっていました。どの建物の中もちゃんと作り込まれていましたし、そのような場所で映画を作ることができたのは夢のような時間でした。

阿部さん:
本当にスケールがすごくて、車で移動しなければセットの全てを見ることができないほどでした。その中で、室内での撮影もやらせてもらい、その空間に一歩踏み入れると色とりどりの世界が目の前に広がっていました。逆にいうと、CGに見えてしまいかねないほど鮮やかな色彩のセットでした。夢のようなシーンの撮影では、まるで自分自身が夢の中にいるような気持ちになれたので、とても演じやすかったです。

火野さん:
私は空海に「中国のお寺に行ってくれ!」と指示する役なのですが、日本のお寺のシーンを撮影するために、なぜ中国で撮影するのかと思っていました。「日本で撮ってくれればいいのに」と(笑)。でも、中国のセットを一目見て「なるほどな!」と思わされるほど立派なセットでした。

松坂さん:
セットがセットではなく、まるで世界遺産の中にいるような気持ちになりました。池も作ったそうです。制作から6年が経ちまして、その池には水草が茂り、鯉が泳いでいる様子を見て、本当に驚きました。やはり万里の長城を作る国はすごいですね。チェン・カイコー監督の構想は、10年以上前に始まっていたことを先ほどうかがいました。目標の高さに感動しましたし、この作品に参加できて嬉しかったです。

Q:染谷さんは、これまで空海にどのようなイメージをお持ちでしたか? そして今作で演じてみて印象は変わりましたか?

染谷さん:
元々は少し人間離れしたイメージがありました。自分の中ではスーパースターです。でも、この映画における空海は、どこか親しみやすく、ユーモアもあり、人間味も垣間見られる方です。この映画ならではの空海を演じることを心がけました。

Q:もしも空海がこの映画を見たら、どう思うと思いますか? もしくは何と言われたいですか?

染谷さん:
空海さんは、どのようなことでも受け止める心の広い方だと思いますので、無言で微笑んでくれるのではないかと思います。僕はそう望みますね。


■レッドカーペットセレモニー

<左から、夢枕獏さん、火野正平さん、松坂慶子さん、染谷将太さん、阿部寛さん、チャン・ロンロンさん、チェン・カイコー監督>

染谷将太さん(僧侶・空海役)
今日この場を皆さんと一緒に歩けたこと、そしてようやく日本のお客様に映画を届けることができることを、本当に心から嬉しく思っています。
チェン・カイコー監督
東京に来られて嬉しいです。本日が日本で初めてのお披露目となり、劇場公開は2月24日です。実は中国では既に公開しておりまして、日本での反応にも大変期待をしております。皆様に気に入っていただけることを願っております。ぜひ映画館でご覧ください!


■ジャパンプレミア舞台挨拶

<左から、高秀蘭さん、夢枕獏さん、火野正平さん、松坂慶子さん、染谷将太さん、阿部寛さん、チャン・ロンロンさん、チェン・カイコー監督、チェン・ホンさん>

染谷将太さん(僧侶・空海役)
やっと日本のお客様にこの映画を届けることができて嬉しく思います。企画は10年前から動いていまして、6年前から東京ドーム8個分に相当する広大なセットが中国に作られました。そういった年月を重ねて今日という日を迎えることができました。記念すべき日に立ち会ってくださり、ありがとうございます。
阿部 寛さん(遣唐使・阿倍仲麻呂役)
チェン・カイコー監督のもとで昨年、大変緊張感のある撮影を行いました。染谷くんが言ったように本当にすごいセットで撮影しています。ぜひ一人でも多くの方に観てもらいたいです。皆さま、よろしくお願いします!
松坂慶子さん(阿倍仲麻呂の側室・白玲役)
思い返しますと、1978年に初めて日中友好映画祭で中国の北京にうかがいました。それから月日が流れて、長年尊敬しているチェン・カイコー監督の作品に白玲役で出演させてもらえたことに本当に感激しています。監督のマジックではないかと思うほど、この映画の愛と美に酔うことになると思います。
火野正平さん(空海の師父・大師役)
こんばんは! 自分は、空海に「中国へ渡ってくれ」と言う役なので、日本で撮影をすると思っていたところ、撮影のために中国へ行くことになりました。上海の天候が悪かったり、飛行機が来なかったりして三泊四日で訪問しましたが、実際の撮影は一時間ちょっとでした(笑)。今、皆さんに言いたいのは「(自身の登場シーンを)見逃さないでね!」です。
チャン・ロンロンさん(皇妃・楊貴妃役)
(日本語で)皆さん、こんにちは。チャン・ロンロンです。(ここから中国語で)映画「空海」を気に入ってもらえると幸いです。(日本語で)映画を楽しんでください!
高秀蘭さん(日本側プロデューサー)
20年前にチェン・カイコー監督による日中合作映画「始皇帝暗殺」を作りました。その時は9年間かかりました。それから20年後、本作は10年かかりました。本作のような作品をもう一度作ることは難しいと思います。監督のすごさと映画の素晴らしさをぜひご覧ください。
陳紅(チェン・ホン)さん(中国側プロデューサー)
我々は6年かけて、この映画を作りました。中国で公開して既に25日が経ちまして、好評を得ております。日本での公開は来月ですが、同じように好評を得られることを願っています。そのためにも皆さまに応援をお願いしたいです。
夢枕獏さん(原作者)
原作の取材のために中国に行ったのは、もう35年も前のことです。その時は、映画化されることは夢にも思っていませんでした。完成した本作を何度か観ていますが、その度に2、3回涙しています。素晴らしい映画に仕上がっていますので、皆さんどうかご覧ください。
チェン・カイコー監督
私は10年前に、夢枕獏先生の小説「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」を読みました。それから10年かけて映画化に取り組みました。なんと6年かけて都とお城を建設しまして樹木を2万本植えました。こういった木々が今も成長しております。そうして映画は完成しました。実際の撮影には5カ月。そのあとポストプロダクションに1年を費やして、ようやく日本でお見せすることになりました。
この場を借りまして、この映画に参加してくれた俳優の皆さん、そしてスタッフの皆さんにお礼を申し上げます。私の映画製作は拙い方法を取り入れておりまして、本当に周りのスタッフに感謝しています。なぜならば、このような古い手法を今もさせてくれたからです。
友人などからも、よく「監督にとって映画とは何でしょうか?」と聞かれます。その時に、私は「素晴らしい映画は満開のお花のようなものです」と答えています。というのも、風は満開の花の花粉を空中に飛ばして、空に舞ったその花粉はいずれ種になります。その種は、心ある人のもとに必ず届きます。すると、そこでさらに満開のお花が咲くことになるからです。今夜、この映画は風となり、種となり、最後には皆さんの心に届くことを期待しております。本当にありがとうございました。


MC:東京ドーム8個分と言う巨大な長安セットのお話はキャストの皆様からもうかがいましたが、改めて監督からもお話をうかがいたいです。

チェン監督:
このセットはデザインするのに2年かかりました。そして施工するのに4年かかり、合わせて6年です。隣にいるチェン・ホンは私の妻であり、今作のプロデューサーです。彼女はこの6年の間に、北京とセットのある(中華人民共和国の湖北省)襄陽市を50回以上も往復しています。
取り組んでいたのは工事の現場監督だけではありません。私のもとにいた2名の年若い美術監督はセットの制作始めには独身でしたが、映画が完成した今は結婚して奥さんがいます。
植えた木々は大木になっており、あのお城がなければ、映画の完成はなかったでしょう。6年かけたセットは、映画の中で皆様にお披露目することになりますが、お城の工法は従来のものです。この映画のセットを通して、我々は「唐の時代がどういうものだったのか?」「文明とは何か?」「開かれた世の中とは何か?」、そういったことを初めて世界は見ることになるのです。そのセットの中で、阿部寛さんは馬に乗って疾走することもできましたし、染谷さんはホアン・シュアンとともに都の中を漫遊することもできました。

MC:染谷さん、そういうセットで演じるのは役者冥利に尽きるかと思います。本作では中国語でお芝居をされているので、大変だったと思いますがいかがでしたか?

染谷さん:
本当に大変でした。母国語ではないため、言葉に感情をどう乗せればいいのかが分からないですし、体と言葉が呼応しないんです。普通に話をしているつもりでも、そのスピードは中国の人からすると速いのか遅いのかも判断できませんでした。そういう時には、相棒を演じたホアン・シュアンがサポートしてくれました。ホアンが僕の部屋に来て、教えてくれることもありました。それにより、劇中のバディ関係が築けたように思います。

MC:阿部さんの演じられた阿倍仲麻呂は、玄宗皇帝に仕える身でありながら皇妃の楊貴妃に恋心を抱いてしまう役どころでした。演じる上でのご苦労があればお聞かせください。

阿部さん:
演じるのは非常に難しかったです。チェン・カイコー監督との打ち合わせが、撮影前に1時間ほどありまして、その時にその部分を質問していいものか悩んだのですが、結局緊張していて聞きそびれました。ですが聞かなかったことで、阿倍仲麻呂が玄宗皇帝に対して抱いたであろう、程よい緊張感を持ってやれたのでよかったと思います。

MC:松坂さんと火野さんは、チェン・カイコー監督の作品に参加されて、どのような印象を持たれたのでしょうか?

松坂さん:
私も阿部さんと同じように、監督が役についてお話をする時間を作ってくださいました。セットとは思えない、「唐の時代に住んでいる」と思えるような環境でしたので、白玲としてカメラの前に立たせていただけましたね。とても感謝しています。監督は、役者が一番いい状態でカメラの前に立てるように思いやりを持って話しかけてくださって、さまざまな心配りをされる方なんです。とても温かい現場でした。

火野さん:
覚えているのは飛行機が飛ばなかったことと、飛行機に乗っても上海で降りるはずが、降りそびれて武漢にまで行ってしまったことです。そこで武漢まで迎えに来てもらい、そこから車で5時間かけて移動して現場に入りました。疲れ切ってヘトヘトになっていたので「(撮影用の)メイクはしなくていい」と断りました。そもそも日本でも、あまりメイクをすることがないですから(笑)。衣装を着て現場で座っていたら、監督がそばにいらして、僕の顔を見て「あなたがメイクをしないと言った理由が分かりました」とおっしゃいました。僕はよっぽどくたびれた顔をしていたんだなと気づきました(笑)。
 

MC:染谷さんとの共演はいかがでしたか?

火野さん:
(髪型が)クリクリ坊主で可愛かったですよ。

染谷さん:
本当に素敵なお師匠様でした!

MC:チャンさん、楊貴妃の"極楽の宴"のシーンについて撮影の思い出をお願いします。

チャンさん:
"極楽の宴"のシーンでは、すべての方が揃われてから、私がその場に入っていきました。皆さんから注目されるので、ものすごく緊張しました。恥ずかしくて困りましたが、「高貴な楊貴妃になりきらなければならない!」と覚悟して、勇気を奮い大胆に臨みました。あの場面では男女の区別なく、無礼講が許されていたので、みんなが自由に明るく振る舞います。監督はあの盛大なシーンを通じて「人間は平等であること」を示したかったのではないかと思っています。とても素晴らしいシーンだと思います。

MC:チェン・カイコー監督、原作を映画化する上でのご苦労をお話しいただけますでしょうか。

チェン監督:
夢枕獏先生の小説はとても長い物語です。確か、17年間かけて完成させた小説だとうかがっています。先生から聞いた話では、人生において二つのことしかしていないそうです。まずは小説を書くこと。そしてもう一つは魚釣り。それをうかがい、私は「先生、執筆と釣りは禅の精神に満ちているのではないでしょうか」と申し上げました。我々の映画製作もそうです。色々な要素や素材を集めて吸収しなければならないんです。そこで先生に「(映画化にあたり)空海が長安にやってくるという設定は変えられない。でも、パートナーは変えたい。当時の中国には非常に有名な詩人の白楽天がいるのだから、この二人がコンビを組んで時間と命をかけて、楊貴妃の不思議な死についての謎を究明する展開にしたい」と申し上げました。最終的には、それぞれが自分の運命に関する回答を見つけることになります。今ここで改めて夢枕獏先生に感謝を申し上げます、ありがとうございました。
 

MC:夢枕先生は、完成作についてどのような感想をお持ちでしょうか?

夢枕さん:
ネタばらしになるので詳しくは言えませんが、僕にとってはすごく響く白楽天の言葉があります。これはぜひ皆さんに聞いて欲しいです。チェン・カイコー監督とこの10年、中国で会って旅した思い出が、自分の財産として残っています。その時に監督から言われたのが「獏くんの読者が何人いるのか知らないけれども、この作品を千回も読んだのは俺だけだ! お前のことを世界で一番分かっているのは俺だぞ」という言葉でした。それで思わず、「もうどうにでもしてください」という気持ちになり、すべて監督にお任せすることにしました(笑)。本当に感謝しています。

MC:本当に愛の詰まった言葉ですね。最後に代表して、主演の染谷さんからご挨拶をお願いします。

染谷さん:
本日は本当にありがとうございました。この作品は壮大な映画であることはもちろん、人々の感情、愛・悲しみも壮大なものになっています。それは、この世界観の中でだけ成立するものであり、本当に豪華絢爛なものです。この美しい感情に浸り、夢のような映画の中で、皆さんも冒険してください!

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