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映画記事詳細

知念侑李、初単独主演作は「一生モノの作品」 『坂道のアポロン』初日舞台挨拶

知念侑李、初単独主演作は「一生モノの作品」 『坂道のアポロン』初日舞台挨拶
<左から、三木孝浩監督、真野恵里菜、ディーン・フジオカ、中川大志、 知念侑李、小松菜奈、中村梅雀、松村北斗>
第57回小学館漫画賞一般向け部門受賞、「このマンガがすごい!2009オンナ編」第1位に輝いた伝説的コミックが青春映画の名手・三木孝浩監督の手によって実写映画化された「坂道のアポロン」。
この度、3月10日に全国公開を迎え、東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズにて初日舞台挨拶を実施しました。映画上映後に行われた舞台挨拶には、知念侑李さん、中川大志さん、小松菜奈さん、ディーン・フジオカさん、中村梅雀さん、真野恵里菜さん、松村北斗さん、三木孝浩監督が登壇。初日を迎えた喜びを語り合ったほか、本作のテーマにちなみ、登壇者の皆さんの「一生もの」についてトークを展開しました。本イベントを詳しくレポートいたします。
知念侑李さん(西見薫役)
とても緊張しております。(公開の)一週間くらい前から、そわそわして寝る時間が減っていました。ドキドキとワクワクで胸がいっぱいです。今回は初単独主演ということで、一回しかないこの空気を楽しみながらやっていきたいと思います。
中川大志さん(川渕千太郎役)
今日は朝早い時間からありがとうございます。ドラムの練習などを含めて、この作品と共に過ごしてきた時間が本当に長く、その分、作品への思いもすごく強いです。初日を迎えて、この映画が旅立っていくことに感無量です。この映画を皆さんに愛していただけたら嬉しいです。
小松菜奈さん(迎律子役)
やっと公開を迎えることができ、すごく嬉しいです。取材や舞台挨拶などでキャストの方や監督、スタッフの方と会うと、いろいろな撮影の日々を思い出します。話が本当に止まらなくて、取材の時間もあっという間に終わってしまいます。本当に幸せで楽しい、かけがえのない時間だったんだなと思います。(本作のキャッチコピーで)「僕たちの10年の物語」と書いてありますが、私たちにとっても、青春の大切な時間になりました。
ディーン・フジオカさん(桂木淳一役)
朝早くからお越しいただき本当に嬉しく思います。この作品が今日から旅立っていきますが、一人でも多くの方の目に触れて、記憶に残ることを心より願っております。
中村梅雀さん(律子の父・迎勉役)
これほど公開日を待ち望んだ映画は初めてです。ジャズを愛して、ベースを愛して、娘をこよなく愛する人間として、この映画に参加できたことが本当に嬉しかったですし、誇りに思います。(観客に向けて)特にセッションシーンは素晴らしいと思いますよね? (観客:拍手)
皆さんぜひ、いろいろな人に勧めてください。原作の(番外編集となる)「BONUS TRACK」の中には、迎勉の若い頃の話も入っています。なぜ彼はジャズを愛したのか、なぜムカエレコードを始めたか、それ(「BONUS TRACK」)を読んでからもう一回、映画を観るとまた全然違うと思います。とにかくこの作品を広めていくのは皆さんに任せましたからね。お願いします!
真野恵里菜さん(深堀百合香役)
百合香という役はとても雰囲気がある役なので、この役をいただいた時はとてもプレッシャーを感じました。ですが、この役のおかげで念願だった三木監督の作品に出演することができました。撮影現場では、本当にひたむきに、楽しそうに作品作りに励むキャストの皆さんがとても素敵でした。その作品に自分も参加できたことが、とても嬉しいです。そして今日、この場で一緒に初日を迎えられたことが、本当に幸せです。
松村北斗さん(松岡星児役)
大変緊張しています。多くのお客さんと多くの取材陣を前にして、キャストの方と並ぶと、「とんでもない作品にかかわっていたんだな」と、あらためて実感します。少しでもこの作品に恩返しできるように、これから自分の活動に活かしていきたいです。
三木孝浩監督
監督としては、「初日にお客さんは入ってくれるのだろうか...」という不安で、前日などは胃が痛い状況があったりするのですが、今日は本当にたくさんの方に初回を観ていただいて嬉しく思います。映画はいかがでしたか? (観客:拍手)
ありがとうございます。キャストの皆さんに思い入れを語っていただきましたが、現場のスタッフもものすごく愛情を注いで作りました。日本中にこの映画が広がって、みんなに愛される映画になってほしいなと思います。

MC:本作は、運命を変える、"一生もの"の友情、恋、音楽、にキャラクターたちが出会い、動き出すという、必泣の感動作として完成しました。本日は、皆さんにとっての「一生もの」を聞いてみたいと思います。人、もの、言葉、何でも結構です。まずは三木監督からお聞かせください。

三木監督:
僕の一生ものは「矢沢永吉さんの言葉」ですね。シンプルなのですが、「楽しめ」という一言です。矢沢さんもアーティストデビューして、ヒットを飛ばしたんですが、友だちに裏切られたり、すごく大きな借金を抱えたりして大変な状況があったんです。でもそうやって自分が窮地に立たされても、その状況をもう一人の自分が俯瞰(ふかん)して、一言「楽しめ」と言えば、心が軽くなる。困難も乗り越えられる。というような話をインタビューか何かで聞いた時が、ちょうど僕が一本目の映画を作っているくらいの時でした。苦しい思いをしていたのですが、「楽しめ」という一言で、その状況がすごく軽くなったというか、救われたというか、そういう体験をしたことがありました。自分が物語の主人公だったら、その状況をどう乗り越えるんだろうと。むしろそういう状況にワクワクして、楽しむことがむしろ人生を豊かにするんだなと思っています。この一言って本当に僕にとって一生ものだなと思っております。

MC:知念さん、現場でも矢沢スピリットは感じましたか?

知念さん:
感じましたよ! それはもちろん(笑)。

三木監督:
(笑いながら)でもやはり楽しむことが大事だなと思いますし、僕の現場ではいつも、スタッフ・キャストがまず楽しむことをモットーにしています。

MC:監督が矢沢さんの言葉に影響を受けていたというのは意外でした。続いて松村さんに伺います。

松村さん:
私の一生ものは「服」でございます。洋服が好きというのもあるのですが、実はテレビに初めて出た時に着ていた服をいまだに持っているんです。「ザ少年倶楽部」という番組がありまして、九年前に初めて出た時、「Jr.にQ」というコーナーがあったのですが、そこにジャニー(喜多川)さんの、「YOU、出ちゃいなよ」という一言で本当に出たんですよ。僕は「YOU、出ちゃいなよ」体験者なんです(笑)。そして出た際に、「そういえば君、さっき私服着ていたよね。それ着て出ちゃいなよ」と言われて、私服で出たんですよ。その服は引っ越しを経ても、いまだに捨てられないものとしてとってあります。

MC:ジャニーさんのお眼鏡にかなった服ということですね。

松村さん:
そうですね。ジャニーさんはとっくに忘れていると思いますが(笑)。

MC:続いて真野さんお願いします。

真野さん:
私の一生ものは「写真」です。両親がすごく写真が好きで、私が生まれた時からアルバムをずっと作ってくれていたんです。10冊以上あるのですが、実家に帰る度に最近は観ています。小さい頃は人見知りで母親の後ろに隠れてばかりいて、人前に立つことも嫌いだったんですよ。親にカメラを向けられても、全部ぶっきらぼうな顔というか、何のポーズもとらないし、「何で撮るの?」くらいの顔が多かったんです(笑)。そんな子が、今は皆さんの前に立って、何かを届ける仕事をしているというのには、自分でもビックリしますし、両親にも幼少期の写真をいっぱい残してくれたことに感謝だなと思って「写真」を選びました。

MC:幼少期の自分の性格では考えられない職業を選ばれたということですね。

真野さん:
何があったか分からないのですが、今ここにいますね(笑)。私はもともとハロー!プロジェクトメンバーだったのですが、アイドルを見て、「キラキラしてかわいいな」と思い、好奇心からオーディションを受けました。なので、その時は役者をやろうとは思っていませんでした。

MC:続いて中村さん、お願いします。

中村さん:
「家族」です。もちろん最愛の妻、最愛の娘ということは当たり前なんですが、実際のところ、今、娘が二歳半なので、娘が成人を迎える時に私は80歳になるんです。本当に一生働き続けなければいけない「一生もの」なのですが(笑)。でも本当に励みになるし、パワーになるし、最高ですね。

MC:こんなにもベースを(弾きこなして)...プロとしてもご活躍されている梅雀さんを見て、ご家族もカッコいいお父さんだなと思っているんじゃないでしょうか?

中村さん:
大変な、面倒くさい親父だと思っているでしょ。はははっ(豪快に笑いつつも、少し照れくさそうな様子で)。いい感じに弾けて良かったなと思います。エレクトリックベースは50年以上ずっと弾いているのですが、コントラバスはそんなに弾いていなかったので、この作品のおかげで真剣に勉強しました。ツイッターに僕の練習中の動画がアップされているので、ぜひご覧ください。もうテンパっている状態で...。でも良かったなと思いますね。

MC:大変カッコいいお父さんでした。続いてディーンさんお願いできますか?

ディーンさん:
迷ったのですが...「淳兄のトランペット」です。今回、撮影が終わった後に、一生の思い出ということでいただきました。もちろん梅雀さんのお話にあった通り、僕も家族は大事だなと思っているので迷ったのですが...。でも家族と同じくらい、今回のこの映画で得た経験だったり思い出だったりが大きかったです。僕、もともと学生の時に、ジャズバンドでギターを弾いていたんですが、いつもトランペッターはかっこいいなと憧れていたんですよね。いつかトランペットを吹けるようになったらいいなと思っていたのですけれど、なかなかそういう機会もなくて...。でも今回、この映画でトランペットをやらなきゃいけないという状況になったことが、自分にとってずっとどこかで置いてけぼりになっていた目標の一つ、夢の一つを体験させてもらえることになったんです。自分にとって一生の思い出ですね。

MC:憧れのトランペットということで、撮影中はずっと吹いていたんですよね。

ディーンさん:
そうですね。僕らはずっと現場で演奏していましたね。音が流れていなくてもみんなでセッションしましたね。僕も、他の作品を撮っている合間にトランペットを吹いたりしていましたし、みんなそういうことをずっとやっていたと思うんですよ。もちろん撮影の中で吹いていた時間というのはそこまで長くはなかったんですけれど、そこに至るまでの一年間くらい、「トランペッターとしての人生ってこんな感じなのかな」ということを追体験できました。今日、こういう形でこのエピソードを皆さんの前でお話しできたことも含めて、一生の思い出ですね。

MC:劇中の皆さんの楽しそうな笑顔は本物だということですね。では小松さん、よろしくお願いします。

小松さん:
私は「手紙」です。三木さんからの手紙です。(三木監督、「え!」と驚いた様子)撮影に入る前に手紙をいただきました。

知念さん:
いただきましたね。

中川さん:
はい、いただきました。

小松さん:
ニコニコしながら手紙を書いてくれたんだなと、三木さんの顔を浮かべながら読みました。自分のために書いてくれているということが嬉しくて...。「この作品はこういう風にしたい」「律ちゃんとして、こういう風にいてほしい」と、本当にグッとくる手紙でした。前回の「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」の時も、撮影に入る前にお手紙をいただいていたんです。手紙ってすごくいいですよね。メールよりも、手書きってメッセージがすごく自分の中にスッと入ってきます。いつもこの手紙が背中をポンと押してくれる感じで、一生ものの手紙なのかなと思いました。

MC:やはりお手紙をもらうと、作品に向かう意識が変わってきますか?

小松さん:
そうですね。「頑張ろう」ともちろん思います。原作ものの映画はどうしてもプレッシャーを感じるので、「頑張っていきたいな」と思うけれど、やはりどこかで不安があったり、「自分でいいのかな」と思いながら作品に挑むんです。でもまわりのキャストの方々とお芝居をしていると「一人じゃないな」と思います。そういう時間が大好きなので嬉しかったです。

MC:監督が信じてくれている感じがしますね。では続いて中川さん、お願いします。

中川さん:
「役者」です。カッコつけちゃいましたけれど(笑)。僕が10歳の時に原宿の竹下通りを父親と一緒に買い物をして歩いていたら、スーツを着た知らない男の人から急に声をかけられたんです。実はその人が事務所のマネジャーさんだったのですが、その時に名刺をいただいたんです。あの日、あの時間に僕があそこにいなかったら、きっとその方に声をかけられることもなかったと思いますし、きっとここにもいなかったと思います。皆さんともお会いしていなかったんだろうなと考えると、あの日のあの一瞬に声をかけられたことは奇跡というか、あれがなかったら僕の人生はまったく違うものになったのかなと思います。 それこそ映画も一生ものかなと思っていて、この映画にたずさわった人全員が亡くなってしまったとしても、その何年も先にこの映画を観て、もしかしたら心を動かされる人がいるかもしれないですよね。そうやって残っていくものだと思うのですが、その中に自分がいるというのは、ものすごいお仕事だなとあらためて考えたりしました。

MC:この作品が誰かの一生ものになるかもしれないと思うと嬉しいですよね。では最後に知念さんお願いします。

知念さん:
早くもこの「坂道のアポロン」が誰かの一生ものになりました。そう、私です。(中川さんら共演者たちから「カッコいい!」の声が)やはり一生ものですよ。個人的に初単独主演ということもありますし、不安やプレッシャーの中で撮影に挑んだこの作品です。それでも本当に皆さんがあったかく、監督も本当に作品に対する愛や僕たちに対する愛も強く、すごく愛にあふれていていました。ほかでは経験できないような映画でした。この作品にかかわったのも、ピアノ練習も入れると一年半くらい前でしょうか。ここまで長い時間をかけた仕事をしたのも初めてでした。これは僕の中で一生忘れることのできない、一生ものの映画になりました。

MC:中川さんとお二人でご飯を食べに行った後に、スタジオに練習に入ったりということもあったとか。

知念さん:
しましたね。

中川さん:
クランクアップした後ですね。東京に帰ってきてからです。

知念さん:
二人で行っちゃいました。

ディーンさん:
めっちゃ青春しているね。

中川さん:
もうアポロンロスになっちゃいました。

知念さん:
映画の中の音楽や思い出とかでロスになってしまって...。二人でそれを思い出しながら焼き肉を食べていました。

中川さん:
焼き肉屋さんにドラムスティックを持っていって、その後スタジオに入りましたね。

知念さん:
撮影が終わってからも毎晩、その時の思い出の写真を見ながら寝ていました。それくらい終わった時は寂しかったですね。

MC:今日お越しになった方も一生ものを見つけていただき、本作も大事にしていただけたらと思います。それでは最後に一言ご挨拶をお願いいたします。

知念さん:
本日は早い時間からありがとうございました。僕にとって一生もののこの映画を今日からたくさんの方々に観ていただき、一人でも多くの方の心に残ることを願っておりますし、また誰かの一生ものになってくれたらなと思います。本日は本当にありがとうございました!

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